イギリスに住んで30年。
さぞ英語が上達したんだろう?
いや
英語学習は
昔から
ブラックホールであった。
それでも現地で生きていける
田舎もんが大阪に出て一年もすれば
大阪弁で話せる。
それと同じで、
アメリカやイギリスに語学留学して
一年もすれば会話ができるようになる。
でもそれは「上達」ではなく
「慣れ」である。
学生時代から英語の授業が(大)嫌いだったげばは、
毎回英語のテストは赤点だった。
先生が「平均点を下げて、申し訳ないと思う人!
残って補習授業を受けてください。」
という呼びかけを平気で無視していた。
そのげばが
現地で生きていけるのは
「意味が通じる」からである。
そしていつの間にか
その「意味が通じる」英語、
つまりブロークン英語が定着して、
今に至る。
基礎から勉強しなさい!
それでも
何度も英語を勉強しようとして
英語学校に通ったり、
カレッジに行ったり、
あらゆる方法で習得しようとしたが、
効果はなし。
これだけやっても
効果がない….
ということは
私は本当に
英語が嫌いなんだな。
と思い知らされる
柿おばさまから言われる。
あ〜真面目に補習授業でとけばよかった。
最大の危機!
こんなぬるま湯みたいな
ヘラヘラした英語学習に
突然バシャ!と
水をかけられる事件が起こる。
イギリス人夫と離婚することになったのだ!
それまで彼は
ワタシの(正しい英語への)翻訳兼、
清書係だったのに。
離婚をするにあたって、
弁護士が書く「きちんとした英語」
を毎回読まなければならない。
雑誌でさえ
読んでて
途中で眠くなるげばが
「きちんとした英語」
を毎日読めるわけがない。
無理!
絶対無理!
しかし
読まないと
ちゃんとした離婚ができない。
弁護士の文章は
げばの人生がかかっていると思えば
眠たいなんて言ってる時ではないのだ。
「離婚」という荒療治
弁護士と会って話すときはいい。
げばはすらすらと話した。
しかし
「弁護士と面会」というのは高くつくので
ほとんどがメールのやりとりである。
メールというのは
読んで、
書かないといけない。
「英語」は嫌!
なんて言ってる場合ではない。
書くのは相変わらずブロークンだが、
読解力はかなり進歩した。
自分でも驚いた。
必要に迫られて、
いやいややってた作業だったが、
本がすらすら読めるようになった!
怪我の功名というやつだ。
その時
げばは思った。
嫌いなものをここまで極めたんだから
……..もういいだろう。
わたくしの人生で
英語学習は終わった。
そう思っていたのに
なんで!!
という事件?が起こる。